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PROFILE

自己紹介

高橋 智力(たかはし ともりき)

昭和48年、東京都生まれ。彫刻家。
高校時代をスイスはジュネーブにあるインターナショナルハイスクールにて過ごし、のちにイタリア国立美術大学トリノ・アルベルティーナの彫刻科を卒業。
同大学在籍中に自らの制作スタジオをトリノにオープン。そこで制作された作品は、全イタリア・オスカーセニョリーニ最優秀賞を受賞した作品や、UniCredit銀行、トリノ本店・オフィスタワー(当時はCRT銀行本店)にて同行初となる屋外常設アート作品コレクションとして設置された屋外大型彫刻などがある。
大学卒業後も、イタリア芸術文化紹介の一環としてピエモンテ州などにより、イタリア外のEU諸国などへも輸出され、フランス、ドイツ、ハンガリーほか、アメリカ、カナダでも活動の幅を広げる。
これらの作品や表現活動は、人と人の間に生じる「エネルギー」や「想い」をテーマとし、自らの作品を建築空間に流し込むことによる、空間そのものが持つダイナミックな時間の流れを感じる空間芸術表現を追求。
現在では、東京にも制作スタジオを構え、幼児教育フィールドにおける芸術表現の可能性についても探求を続けている。

 

彫刻家

高橋 智力

HISTORY

略歴

1973年

東京に生まれる

1991年

スイスのジュネーブに移り住む

1992-93年

スイス、インターナショナルハイスクールCollège du Léman 卒業

1993年

イタリアに移り住む。イタリア国立トリノ・アルベルティーナ美術大学に入学

彫刻家リカルド・コルデロに師事

1997年

イタリア国立トリノ・ジュセッペヴェルディ音楽大学との共同作品をトリノ・ビエンナーレにて発表

全イタリア国立美術大学、彫刻科部門最優秀賞であるオスカー・セニョリーニ賞を受賞

1998年

ピエモンテ州芸術協会の正会員に指名される

トリノ・アルベルティーナ美術大学を卒業

株式会社 竹中工務店のためにポスターをデザイン

1999年

イタリアの制作ストゥディオ拡張の為にトリノ市内に移す

ピエモンテ州芸術協会、国際広報ディレクターに任命される

2000年

複数の光源を内蔵した大型屋外彫刻「エネルジア」をユニ・クレディト銀行(旧CRT銀行本店)敷地内庭園に、同敷地内初の常設コレクションとして設置される

2001年

U.S.A. グラウンズ・フォー・スカルプチャー美術館より招待され渡米(NJ)

イタリア マッジョーレ湖畔のヴェルバーニャ市にて、作品「ヴィータ・パラレッラ」を発表、同市のコレクションとして常設

2002年

トリノ・ポリテクニコ大学にて建築家を対象とした「建築と彫刻」講演

ルーマニア国立 サツ・マーレ美術館に「月光」をはじめとした作品が同館のコレクションとなる

第五回UNESCOビジュアル・アート国際芸術祭にて彫刻部門銀賞を受賞

2003年

イタリア国立トリノ・アルベルティーナ美術大学にて特別講師として招かれる

2008年

制作ストゥディオをトリノ市Corso Trapaniに移す

ジェノバ マゾーネ市主催、ILVA<鉄の現代彫刻>大賞入選

2011年

制作ストゥディオを東京にオープンし、以降イタリアと日本の二拠点を往復しながら制作を続ける

2014年

埼玉県所沢市 学校法人光輪学園 三ヶ島幼稚園にて造形活動プログラムをプロデュース (以降2020年まで)

イタリア制作ストゥディオ拡張の為に、現在のトリノ郊外カルマニョーラ市に移す

2015年

東京都新宿区 学校法人伸びる会学園 伸びる会幼稚園にてアートディレクターとして就任 (以降2022年まで)

2017年

東京都世田谷区 学校法人成城学園 100周年に合わせて、同年に新校舎となった成城学園中学校高等学校へ大型彫刻「ランチェッタ」をイタリアのスタジオにて制作し、同学園初の屋外抽象立体作品として設置、常設される

2020年

東京都水産物卸売業社協会 卸7社の要請により、豊洲市場をはじめとする各市場向けの「新型コロナウイルス対策ハンドブック」をアートディレクションし、同年冬期以降に必要とされる新しい認識を表現する

東京都世田谷区 学校法人成城学園 成城幼稚園にて造形活動をプロデュース

2022年

ルーマニア、ブカレスト近郊のスナゴヴにて国際芸術祭に招待アーティストとして参加、大型作品を現地制作し発表する

2023年

東京都世田谷区 成城学園 成城幼稚園にて「子育てに芸術を使う方法」講演

イタリア、ピシーナ市所有の屋外大型彫刻「オリジン」の修復プロジェクトがローマのICRにより同年に完了し、作品データおよびメンテナンス方法について公的に記録される

イタリア、ローマ、ICRにて特別講演

東京都、豊洲市場7街区オフィシャルガイドブックを、自身の絵画や写真作品も用いながら総合ディレクションする

 

ABOUT WORKS

作品について大切にしていること

人生に奥行きと潤いを。

たくさんのものに囲まれ、たくさんの情報に包まれているこの時代に、大いなる自然を感じながら爽快な時間に身を置いたり、あるいは自分だけの秘密の場所で静かな優しい時間に身を置いたり。とても忙しい現代社会において、日々の時間を「気持ちよく、そして幸せに過ごしたい」と私たちは常に願っています。
そして、その私たちの『願い』のさらに向こう側に、もっと深く、潤いある時間が流れる空間が存在するとしたら、それはきっと傍らに芸術が存在する空間なんだと思います。
ふと見た時の清涼感。これと同時にゆっくりと、ゆっくりと、時間をかけてあなたに語りかけてくる様な表現を大切にした芸術活動を目指しています。

 

月明かりの美しさを感じる。

夜と彫刻。ひとつの彫刻作品が、眩しい陽の光を浴びてその美しさやダイナミックさを遺憾なく発揮するのは極めて正当な彫刻の楽しみ方です。しかし、私たちが過ごす日々は昼の時間もあれば、夜の時間も確実に存在します。
夜における私の立体作品は、昼のそれとはまた違った楽しみがあり、夜の時間ならではの美しい姿が出現します。それは、意図的な照明と共にダイナミックに楽しむことも出来ますし、人工的な光が存在しない場所であっても、そこにひと雫の月あかりでもあれば、私の作品はそれを優しく拾いあげて静かにあなたに語りかけることでしょう。昼と夜。1日における時の移ろいと共に表情を変えていく、そんな彫刻づくりに最高の高揚感を感じています。

伝えたいことはいつも同じ。

芸術を通じて、私の大切にしているものを美しく表現し続けること。
私は日本で生を受け、彫刻家としてはイタリアに育てられました。自らの手を伸ばし掴んだ環境が「彫刻」という立体表現のフィールドではありましたが、とくに活動のフィールドを自ら限定せず、ただただ自分の想いを具現化することに純粋であり続けたいと思っています。
新しい時代を迎え、急速に変わりつつある私たちの日常生活においても、確実にこれからも人の営みは存在し続いていきます。彫刻家として、その人の営みにもっと積極的に関わる為に、例えば建築という場を彫刻家として見つめ直してみることで、それを愛でる人々の過ごす空間と時間に対しても芸術表現の可能性を探求できる様になります。さらには、芸術とは時に対極するデザインというフィールドにおいても、やはり彫刻家ならではの切り口で表現をすることが可能なのではないかと思っています。
一見、別分野に思えるフィールドにおいても、私自身がどのような表現手法を用いたかという違いこそあれど、みなさんに一番伝えたいことというのは、実はいつも同じだったりするのです。
 
*高橋 智力の建築やデザインについての詳しい活動については、クリエイティブスタジオであるDispatch EUウェブサイトにてご紹介させて頂いております。